そして帰国。

Kmeiko2006-10-04

自分がこんなふうになるなんて想像もしなかった。
あまりに整理できてなくて、何をどう書けばいいかわからない。
なら書かなければいいのやけど、報告したい、というかつなぎとめたい人があまりにたくさんいすぎるので、だらだらになろうとも書くことにします。出発前は自分に向くためだけの日記やったのに、ここをつなぎとめる手段に使うことになるなんてね。おかしいね。
はずかしい…私を前から知ってる人にも、今回知った人にも。でも今回限りは恥じさらしでもいいです。時差ぼけでも酒酔いでもなく私は今ちゃんと普通です。


いってらっしゃいを言ってくれたみんな、ただいまです。無事帰国です。報告したいことは山盛りです。モンゴルウヲッカもって帰りました。一緒に呑みたいなぁ。

モンゴルメンバーの皆様、ただいまです。あの後皆の空気を思い出しながら1人で万里の長城に触れて帰ってきました。まだモンゴルのいでちゃん、今はどこ?どうか無事でね。



モンゴルキャンプに参加した理由、多少なりとも今後の自分の道をはっきりさせるため。そして外を見てみること。結果、私の進路は少し定まりそうです。

でも一番わかったのは私自身の性質やったのかもしれない。あらゆるケースに自分がどう対応するのか、もう1人の自分が見て、自分を知り、気付き、へこみ、そして頭を抱えた。
行く前に描いてみたラインを一歩奥に進んだのとはちょっと違う感じ。この5年と少しの間立ってた位置をやっと少し離れたところから確認し、幾十ものぐるぐるがあって、そして再スタートさせるべき地点を確認して帰ってきた…ように思ったりです。

5年と少しの間、どんなに苦しくても確信できるたった一つのものを頼りに、自分を支え、守るための土台を作ってきたと思う。長い時間を掛けすぎたとかそういうのは思わない。今の私にたどり着くには必要やったと。どんなものに価値を感じるのか、世の中にどんな美しいものがあるのか、どんなことなら耐えなくていいか、そういうのを、すごく正しい目線で見れる人を頼ることで土台を作りつづけてたと思う。

それでも社会にでたら1人でつまづいた。
たくさんの大切な友人の助言のおかげで、1人でキャンプに飛び込むチャンスに恵まれ、今回3週間、私は私と話しつづけてみて…。で…


始めの1週間、孤児院から来た約30人の子どもたちと、ウランバートルから少し離れた、彼らの生活を支えるための一つである畑仕事のお手伝い。掘り起こされたトムス(芋)が先何十メートルと続き、それをみてうんざりの表情の子ども。どうしてあげればいいのかわからなかった。だって私だってうんざりよ。でも彼はまだ子ども。私が彼の歳のころは自分の生活を支えるために何をする必要があるとか、そういうのとは無関係で生活してた。歌を歌って励ますとか、モンゴル語で会話してみるとか、ポケットの飴を差し出すとか、そういう瞬時の反応ができない自分の性質がよくわかった。どうすればいいかわからなくて、「それ以上こっちに来ない方がいいよ」って言わんばかりの、見えない壁を作ってる自分に気付く。子どもに対して、自分勝手な壁を作るなんてひどすぎるとわかりながら。私ってもっと柔軟な人かと思ってたけど、駄目やったんや、と。結局は私は自分を守ることでいっぱいいっぱい。

なのにその1週間を終えて日本人メンバーとツォモのみになったとき、心にぽっかり穴があいてた。水も紙も電機も不足してる何もない草原でのキャンプで、私を埋めてくれてたのは子どもたちやったことに気付く。そんな弱い自分をメンバーに見せてはいけないと思ってた。対象が子どもであろうと、日本人メンバーであろうと、働きかけを辞めては終わる…。LITTLE GOBIの3日間の遠足の間中苦しかった。頼れる残りは空と太陽と星と広がる草原。結局私は1人になる時間を作ることでしか埋めれなかった。私ってもっと協調性のある人かと思ってたけど、駄目ね…、と。

ウランバートルに戻ったら、もうみんなと過ごすのはわずかやった。子どもに対しても、メンバーに対しても、一体何を発信できた? やっぱり行き詰まる。でももうその時には、何をするにも「最後」が付きまとう。何かができるチャンスがみるみるうちに消えていく。その度に耐えれなくなって、うつむいて、気付いたら涙がでてる。もういいでしょう、と逃げてしまいたくなってた。

でも逃げずにすんだのは、メンバーのおかげやった。みんなそれなりに、何かを感じ、何かを抱えてることがわかった。それを見せれるメンバーもいれば、見せれずに抱え込んでるメンバーもいてた。でも逃げずにいようとしてる意思はしっかり見えた。「チュゲルチュゲル(大丈夫大丈夫)」っていつもそっと見守ってくれてるメンバーもいた。

別れ。壁を作ってしまった私にさえもしがみついてくれる子どもたちがいてた。きっとこれは、心の奥底にある一番きれいな本能なんやって、そう思えて涙がとまらなかった。メンバーに…自分ばっかり守ってた私なのに支えてくれたことに限り無い感謝とお詫びを伝えながらも、涙でぐだぐだの別れ。


1人になってから、何回も思い返してなんとか整理しようと試みて。まだまだしきれてなけど、たどり着いたのは「今あるここで、私を私として成り立たせよう」ということです。どこにいてても駄目な自分は駄目やった…。自立するために日本を離れようと思ってたけど、今の私にとって自立の場所はそう問題でないと思ったのよ。作った土台を大切にしながら、その土台にぎりぎり触れずに立てるくらいの距離で今度は自分を頼って作りだしてみようと思ってます。


これが大まかな今回のまとめかなあ。
でも、たぶんまだまだ出てきます。
でも恥ずかしいことを書くのは今回で最後にします。


メンバーの何人かは、私のノートに「さばさばしててかっこいい」みたいの書いてくれました。今更ですが、私全くかっこよくない人よ。たぶんこれを読んで気付いたと思うけどね。でももしかしたら、それも私が作ってしまった私を守るための外膜かもしれない…。と。次11月東京で会うときからはそんなん付けていかないと思うので、がっかりしないでね。たばこも辞めることにします。そして、いつか、ツォモもムギもオギーもまたみんなで会える日を一緒に待ち焦がれようね。

「愛しい」の感情に満たされてる今をハッピーに思ってます。何かを大切にしたいと思える感情は、私が私として立とうとするためのその第一歩を踏み出すにしては十分すぎるほどの…、なんていうの?エネルギー的なもの…になりそうなのよ。

本当に本当に本当に…ありがとう。



私を以前から知ってる愛しい皆様。
はずかしいけど、会った時つっこんでいただいて多いに結構です。



さてと、この汚い部屋をどうにかします。体もゴシゴシ洗わないとね。
で、生活を続けます。




つけたし:この空、ファーム最後の日出発前に現れてくれた空です。美しすぎるこの空にも随分救われたのよね。